エリートキャリアウーマンの意外な私生活があらわとなった謎の多い殺人事件である。

1997年3月19日、渋谷区円山町の木造アパートの1室で東京電力本社に勤務する社員女性39歳の遺体が発見された。

警察は、付近に住んでいたネパール人のゴビンダ・プラサド・マイナリ30歳を容疑者として逮捕する。

捜査の結果、この被害者女性が路上で客を勧誘し売春をしていたことが判明する。


この女性は夜になると、相手を選ばず不特定多数の男性と性行為を行っていたようである。マスコミはこの被害者女性の意外な私生活をおもしろおかしく書き立てた。

マイナリは公判当初、この被害者の女性と面識がないと主張する。その後、「この女性に誘われ、性交した」と証言した。

2004年、マイナリに無期懲役が下される。だが、マイナリは再審を請求し、再鑑定の結果、被害者の体内から残された精液が、現場に残されたマイナリ以外のDNAであることが判明する。

弁護側はこの鑑定結果を受け、再審請求を起こしたのであった。