生徒指導の是非が問われることになった死亡事件である。

1990年7月6日午前8時半頃、兵庫県立神戸高塚高校教諭(39歳)が遅刻を取り締まるために校門を閉め、その門をくぐろうとした同校の女子生徒が校門に挟まれた。

指導に当たっていたこの教諭は、前方をよく確認せず、重さ約230Kgの鉄製のスライド式の門を勢いよく閉めた。


教諭は女子生徒が挟まれていることに気づかず、更に力を込めて勢いよく閉めたのである。

校門に挟まれた女子生徒は搬送先の病院で死亡した。

この日は期末試験で、遅刻になりそうな生徒が多かったという。

この教諭はこの状況を「たるんでいる」と考え、チャイムが鳴ったと同時に校門を閉めたという。

公判で神戸地裁は、この教諭に禁錮1年:執行猶予3年の有罪判決を言い渡した。ちなみに、この高校の校長は辞表を提出した。

なお、6000万円の示談金で示談が成立している。