2006年10月6日早朝。

長野県警佐久署員が、同県御代田町の会社員・小嶋秀史さん方で、男女3人の遺体を発見した。それも、普通の遺体ではなかった。それぞれの頭部には2、3本ずつ、金属の杭が刺さっていたのである。

遺体は小嶋さんと、長女の高校3年生・由美さん、妻の母・有坂タツ子さんと判明。

自宅などには行方不明の妻が殺害をほのめかしたと見られる遺書めいたメモがあり、当初は妻が事情を知っていると見て捜索していた。


佐久署員が発見したのは、異様な光景だった。

発端は6日午前2時半。同署員らが御代田町草越の湯川にかかる軽井沢大橋に「不審車がある」との通報を受け、駆けつけたところから始まる。

橋にはロックされていない無人のワゴン車があり、車内にはメモが残されていた。

佐久署によると「自首できなくてすみません、警察の方すみません、娘と夫の携帯です」と書かれ、携帯電話も置いてあったという。

署員が車を所有する小嶋さん方を訪ねたところ、3遺体を発見。

3人が杭を打たれて死亡したのか、死亡後に打たれたのかは明らかにされていない。

遺体には布団やタオルが掛けられていた。行方不明の妻が残したと見られるメモは自宅にもあり、3人の殺害をほのめかす内容だった。動機には触れていなかった。

翌日、橋下からは妻の遺体が発見されている。それにしても、その動機の一切が分からない以上、この事件が解決したとは言えないのではないだろうか。