2002年6月3日、津山市弥生町の医師の妻、高橋妙子さんが自宅近くで目撃されたのを最後に行方不明となり、同日、夫名義の口座から多額の現金が引き出された。

午後5時過ぎに夫の幸夫さんが帰宅。家には妙子さんの姿はなく、食卓には昼食がそのまま残されていた。

その後、妙子さん本人から「心配いりません 6時ごろには帰ります」という電話があり、同7時過ぎには、「連れ回されている 警察には言わないでください」という伝言が留守番電話に記録されていた。


現金が引き出されたATMの防犯カメラの映像から、吉田好江容疑者(33)が浮上。

津山、岡山両市内の4カ所の銀行のATMで、キャッシュカードで計9回に渡り、現金計607万円を引き出していた姿が映っていたため、全国指名手配に。

この吉田容疑者は、何故妙子さんを狙ったのだろうか。二人の接点とは一体なんだったのであろうか。

しかし、9月23日に岡山市日応寺の山中でキノコ採りの男性が白骨死体を発見。

歯型などが吉田容疑者と一致、DNA鑑定で本人と確認された。

現場の状況から自殺と思われるが、高橋妙子さんは未だ行方不明であり、容疑者の自殺は事件解決への大きな痛手となった。

共犯と見られていた、吉田容疑者のパチンコ仲間で元タクシー運転手も、6月下旬に同市内の公園で首吊り自殺している為、事件解決への糸口は完全に途絶えてしまった。